【腕時計入門】海外出張になった! 時計の時刻はどう合わせたら? 正解のタイミングは飛行機の中で到着時刻を見ること!?
旅行や出張先によっては、大きな時差が発生する場合があります。腕時計を渡航先の現地時間にピッタリ合わせる方法はあるのでしょうか?
●時針を止めて時刻を変更するのは間違い? 旅先の現地時間にピッタリ時刻を合わせる方法とは
昨今、新型コロナウイルスが弱毒化して収束傾向にあることから、海外旅行需要が回復しつつあります。旅行や出張先によっては、大きな時差が生じることもあるので、体調を崩さないように時差ボケ対策をする必要があります。
さらに、時差が生じる国に行く場合は、腕時計やスマートフォンの時間を日本時間から現地時間に設定しなければいけません。
たとえば、iPhoneやAndroidの場合は、「日付と時刻」を自動設定にしておけば、現在地情報をもとに時刻を修正してくれます。自動設定にしていなくても、手動で渡航先を入力すれば、正しい時刻に設定されるので比較的簡単です。
しかし、アナログの腕時計の場合は手動で直さなければいけません。そのため、りゅうずを引っ張り時刻を止めてから大雑把に修正している人も多いかもしれません。
それでは、正確に腕時計を現地時間に設定する方法はあるのでしょうか。一般社団法人日本時計協会の広報担当者は、次のように話します。
「時間設定の方法はメーカーによって異なるので、一概にはいえませんがそれなりの機能が備わった時計には、『時差修正機能』があります。
たとえば、秒針を止めず1時間ずつ時針をずらせたり、電波時計やマイコンの機能がある時計は、ボタンひとつで1時間ずらせたりするものもあります。
時計のカタログやHPを見てみると、時差修正機能の正しい使い方が記載されているので、一度確認してみると良いでしょう」
また、時間設定の注意点に関しては次のように話します。
「基本的にりゅうずを引っ張って、時刻を止めてから修正するのはNGです。引っ張っている間は、時刻が止まってしまうので、一秒の狂いもなく現地時間に合わせるのは非常に困難です。
しかし、りゅうずを一段階引っ張ると秒針だけは動き続けて、時差を修正できるタイプもあるので確認しておきましょう」
たとえば、日本とニューヨークの時差は−13時間なので、秒針を止めず13時間ぶん時針をずらせば、ニューヨークの現地時間に合わせることができます。
安価なアナログの腕時計には、そもそも時差修正機能が備わっていないため、りゅうずを引っ張って時刻を止めてから合わせる以外の選択肢はありません。
しかし、どんな種類の腕時計にも、「時差修正機能」を取り入れることは可能なので、海外へ行く機会がある人は、そのような観点から時計を選んでみても良いかもしれません。
また、時刻を旅行先の現地時間に設定するタイミングは悩みどころです。出発まえに空港で設定してしまうと日本時間が分かりづらいですし、到着してからでは遅すぎる気がします。
では、どのタイミングで変更しておくのがベストなのでしょうか。前出の担当者は次のように話します。
「正直、どのタイミングで合わせるかは人それぞれですが、機内のモニターに到着時間が映し出されているので、そこで変更しておくのがベストだと思います。到着してからだと、荷物の受け取り等でバタバタするので、時間に余裕がある機内で設定しておきます。
しかし、時計の種類によってはスマートフォンと連動していて、現地の位置情報を受信して、自動的に設定してくれるものもあるので、そのような場合は到着してからでも全く問題ないでしょう」
機内で旅先の現地時間に設定しておくと、日本時間を意識しなくなるので、時差ボケを感じづらくなるメリットもあるようです。
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このように腕時計の種類によっては、時差修正機能が備わっているので時刻を変更する際は、かならず利用するようにしましょう。「数分のずれなら大丈夫…」と高を括っていると、電車や飛行機に乗り遅れているしまう可能性もあるため、注意が必要です。